フルティフォーム-安全性-

臨床成績 -国内第Ⅲ相単盲検比較試験〈成人〉- 1,2)

1)フルティフォーム®国内第Ⅲ相長期投与試験〈成人〉(承認時評価資料).
2)東田有智 他. アレルギー・免疫. 2013; 20: 1686-704.
  利益相反:本試験は杏林製薬株式会社の支援を受けて行われた

目的

フルティフォーム®の52週間長期投与による安全性及び有効性を検討する。

対象

16歳以上の気管支喘息患者244例(完了被験者214例)
(投与開始時:低用量群40例、中用量群138例、高用量群66例)

方法

非盲検非対照試験。2週間の観察期間の後、観察期で使用した吸入ステロイド薬(ICS)の用量に基づき、低用量群、中用量群、高用量群に割付け、52週間投与した。また、治療期間中、増量又は減量基準に合致した場合には、治験薬の増量又は減量を可能とした。

投与試験フロー
評価項目
〈安全性(主要評価項目)〉
安全性(有害事象、副作用 等)
〈有効性(副次評価項目)〉
朝のピークフロー値 等
解析計画
〈安全性評価項目〉
有害事象及び副作用の発現被験者数、発現件数、発現率(%)を集計した。
〈有効性評価項目〉
呼吸機能検査(朝のピークフロー値等)について、測定値及びベースラインからの変化量の要約統計量を算出した。
各項目の測定値、算出値及び変化量について、推移図を作成した。

4. 効能又は効果

気管支喘息
(吸入ステロイド剤及び長時間作動型吸入β2刺激剤の併用が必要な場合)

6. 用法及び用量(抜粋)

成人
通常、成人には、フルティフォーム50エアゾール(フルチカゾンプロピオン酸エステルとして50μg及びホルモテロールフマル酸塩水和物として5μg)を1回2吸入、1日2回投与する。
なお、症状に応じてフルティフォーム125エアゾール(フルチカゾンプロピオン酸エステルとして125μg及びホルモテロールフマル酸塩水和物として5μg)を1回2~4吸入、1日2回投与する。


安全性(主要評価項目)

有害事象及び副作用
有害事象は244例中225例(92.2%)、副作用は244例中79例(32.4%)に認められた。重篤な有害事象、投与中止に至った有害事象、主な有害事象、主な副作用はそれぞれ以下のとおりであった。本試験において、死亡例は認められなかった。

有害事象・副作用の発現例数

有効性(副次評価項目)〈朝のピークフロー値の推移〉2)

朝のピークフロー値はフルティフォーム®の投与後から52週にかけて下記のとおり推移した。

有効性(副次評価項目)〈朝のピークフロー値の推移〉

臨床成績 -小児気管支喘息に対する国内第Ⅲ相非盲検クロスオーバー比較試験-

フルティフォーム®国内第Ⅲ相非盲検クロスオーバー比較試験〈小児〉(承認時評価資料)

目的

フルティフォーム® 群のSFC(フルチカゾン/サルメテロール配合剤)群に対する非劣性を検証する。またフルティフォーム®群の有効性及び安全性をSFC群と比較する。

対象

5歳以上16歳未満の小児気管支喘息患者87例 有効性解析対象集団(PPS) フルティフォーム®群76例 SFC群79例
安全性解析対象集団 フルティフォーム®群81例 SFC群86例

方法

多施設共同無作為化非盲検2群2期クロスオーバー比較試験。フルティフォーム®50/5μg又はSFC50/25μgエアゾールをそれぞれ1回2吸入、1日2回、各治療期2週間投与した。投与順1はフルティフォーム®群→SFC群、投与順2はSFC群→フルティフォーム®群とし、年齢を割付因子とした動的割付けを行った。観察期及び休薬期はFP(フルチカゾン)エアゾールを100μg/日又は200μg/日投与した。

国内第Ⅲ相非盲検クロスオーバー比較試験
評価項目
〈有効性〉
1)
主要評価項目:治療期の朝のピークフロー値のベースラインからの変化量(検証的解析項目)
2)
副次評価項目:治療期の夜のピークフロー値のベースラインからの変化量
3)
その他の評価項目:症状スコア、無症状日数、日中の喘息症状がなかった日数、喘息症状による夜間覚醒がなかった日数、サルブタモールの未使用日数、サルブタモールの吸入回数
〈安全性〉
有害事象及び副作用、臨床検査(血液学的検査、血液生化学的検査、尿検査)、バイタルサイン(血圧、脈拍数)、12誘導心電図
解析計画
〈主要評価項目〉
投与群、時期及び順序を固定効果、被験者を変量効果とした混合効果モデルを用いて、治療期の朝のピークフロー値のベースラインからの変化量の群間差の両側95%信頼区間を求め、その下限が-15L/minを下回らない場合、SFC群に対するフルティフォーム®群の非劣性が示されたとした。
〈副次評価項目/その他の有効性評価項目〉
主要評価項目と同様に混合効果モデルを用いて、ベースラインからの変化量の群間差の両側95%信頼区間を求めた。

スペーサーの使用
被験者が治験薬及びフルチカゾンプロピオン酸エステル エアゾールを吸入する際には、スペーサーの使用を必須とした。また、本治験で使用するスペーサーは、エアロチャンバー(トゥルーデルメディカル社製)とし、マウスピースタイプ、又はマスクタイプのいずれかを治験責任医師等の判断で選択した。なお、サルブタモール吸入時にはスペーサーの使用を必須としないが、可能な限り使用の有無を統一させた。

有効性

有効性

朝のピークフロー値のベースラインからの変化量について、最小二乗平均の群間差(95%信頼区間)は0.93(-4.57,6.43)であり、両側95%信頼区間の下限が事前規定した非劣性の限界値(-15L/min)を上回ったため、SFCに対するフルティフォーム®の非劣性が検証された。

最小二乗平均±標準誤差、最小二乗平均の差(95%信頼区間)
投与群、時期及び順序を固定効果、被験者を変量効果とした混合効果モデル
※非劣性限界値:-15L/min

安全性〈有害事象及び副作用〉

有害事象は、フルティフォーム®群では81例中21例(25.9%)、SFC群では86例中25例(29.1%)に認められ、主な有害事象は下表のとおりであった。両群ともに、本試験において重篤な有害事象及び投与中止に至った有害事象、死亡例は認められなかった。
副作用は、フルティフォーム®群では81例中2例(2.5%)に認められ、内訳は頭痛、振戦が各1例(1.2%)であった。
SFC群では認められなかった。

安全性〈有害事象及び副作用〉

SFC:フルチカゾン/サルメテロール配合剤

臨床成績 -小児気管支喘息に対する国内第Ⅲ相長期投与試験-

フルティフォーム®国内第Ⅲ相長期投与試験〈小児〉(承認時評価資料)

目的

日本人小児気管支喘息患者を対象として、フルティフォーム® 50/ 5μgを1回2吸入、1日2回、24週間投与したときの安全性及び有効性を検討する。

対象

5歳以上16歳未満の日本人小児気管支喘息患者53例

方法

多施設共同非盲検非対照試験。吸入ステロイド薬(ICS)を4週間以上使用した患者について、観察期として観察期開始前と同じICSを同用量・用法・剤形で2週間継続使用した。治療期移行基準を満たした被験者は、治療期としてフルティフォーム®50/5μgを1回2吸入、1日2回、朝・夜吸入した。治療期移行基準を満たさない被験者は2週間の観察期延長を可能とした。治療期実施期間は24週間とした。

評価項目
〈安全性評価項目〉
有害事象及び副作用 等
〈有効性評価項目〉
朝のピークフロー値 等
統計解析
〈安全性評価項目〉
有害事象の発現被験者数、発現件数及び発現割合を集計した。
〈有効性評価項目〉
最大解析対象集団(FAS)を対象として、以下の解析を行った。
朝のピークフロー値は、治療期開始後4週(28日)ごとの平均値とベースライン(治療期開始直前7日間の平均値)との差(変化量)を評価し、要約統計を算出した。更に、ベースラインからの変化量を目的変数、評価時期及びベースラインを固定効果とし、評価時期の被験者内相関を考慮した反復測定混合効果モデルを用い、ベースラインからの変化量の統計量(最小二乗平均、標準誤差、95%信頼区間)を算出した。

安全性評価項目〈有害事象及び副作用〉

有害事象は53例中39例(73.6%)に認められ、主な有害事象は下表のとおりであった。本試験において重篤な有害事象及び投与中止に至った有害事象、死亡例は認められなかった。副作用は53例中5例(9.4%)に認められ、内訳はコルチゾール減少2例(3.8%)、口内炎及び口腔咽頭不快感、尿中蛋白陽性が各1例(1.9%)であった。

安全性評価項目〈有害事象及び副作用〉

有効性評価項目〈朝のピークフロー値〉

朝のピークフロー値は図のように推移し、最終評価時の変化量は最小二乗平均21.39L/minであった。

有効性評価項目〈朝のピークフロー値〉

9.特定の背景を有する患者に関する注意(抜粋)
9.7 小児等

9.7.1
長期間投与する場合には、身長等の経過の観察を十分行うこと。また使用にあたっては、使用法を正しく指導すること。
全身ステロイド剤と比較し可能性は低いが、吸入ステロイド剤を特に長期間、大量に投与する場合に成長遅延をきたすおそれがある。なお、小児等に対しては国内での24週間を超える臨床試験は実施していない。
9.7.2
低出生体重児、新生児、乳児又は5歳未満の幼児を対象とした臨床試験は実施していない。